2017年2月13日母校で培った、自ら考え・行動する力
感謝と誇りを胸に、日本球界第2ステージヘ挑む

プロ野球
「北海道日本ハムファイターズ」

村田 透  選手

プロ野球
「北海道日本ハムファイターズ」

村田 透  選手

大阪体育大学浪商高等学校、大阪体育大学と野球部のエースとして活躍。 その後、単身渡ったアメリカでその才能が開花し、2015年にはメジャー契約を獲得。 世界最高峰の舞台での登板を実現させた村田透選手は、2017年シーズン再び日本に戦いの場を移す。 その胸に去来する、大体大SPIRITSとは——。

大体大野球部の「自主性」に育まれた自信

私が野球を本格的に始めたのは、小学校4年生のとき。よく一緒に草野球をしていた幼馴染が少年野球チームに入り、彼にくっついていったのがきっかけです。自分の強い意思でというよりは、軽い気持ちで誘いに乗ったのがその後の運命につながったのですから、わからないものですよね(笑)。

「野球でメシが食えるかも」と意識し始めたのは、高校2年生で出場した甲子園で、全国のライバルたちと対等に戦えたときです。もちろん心に秘めた夢ではありましたけれど、本当に行ける世界ではないと思っていました。でも努力の積み重ねに対して結果がついてきて、それが自分を支えてくれた。大学に入った頃には、明確なビジョンを持って野球に取り組むことができていました。

浪商野球部から大阪体育大学野球部へ進んだのは、同級生では私とほか数人。新しい環境での練習となりましたが、大体大野球部の伝統や雰囲気は、自分にぴったりだと思いましたね。練習は全体練習より個別練習の方が長い。とくに平日の全体練習は昼の1時間のみ。それ以外の練習をやる・やらないは選手個々の自主性に任されています。そこで結果を出せたというのは、自分の大きな自信にもなりました。

それは野球だけではなく、その後の社会人生活においても役に立つものだと感じています。他人に「やらされる」ことに慣れていると、何事もうまくはいかない。結果を出すには自分の努力と工夫次第ということを、野球を通じて学ぶことができたのは、今の私の大きな財産です。

挫折の中で自分を支えた感謝の気持ち

全日本大学野球選手権大会で優勝し、読売ジャイアンツからドラフト1位で指名されて憧れのプロ野球の世界へ進むことができました。しかしそれからの道のりは、順風満帆というには程遠いものでした。ケガもあり、結果的に3年間で1軍登板なし。悔いの残る3年間となってしまいました。

しかしそんななかで私を支えていたのは、これまでお世話になった恩師への感謝を「結果」で返したいという思い。高校時代、大学時代に自分が教えてもらったものが、「登板ゼロ」では否定されてしまうことになる。日本での野球人生が絶たれた後にアメリカ球界挑戦を決めたのも、何としても結果を残して、恩返しがしたいという気持ちからでした。日本とアメリカで舞台は変わりますが、そこにチャンスがあるのならば、終わるわけにはいかない、負けるわけにはいかないという強い信念だけは持ち続けていました。こうして2010年、MLBクリーブランド・インディアンズとマイナー契約し、2011年に傘下のキンストン・インディアンズでプレーすることになったのです。

しかしいざ挑戦してみると、例を挙げればキリがないほど「野球」と「ベースボール」は違うものでした。そもそもボールが違いますし、ストライクゾーンも違う。もちろん言葉も環境もみんな違う。逆に同じものを探す方が難しいぐらいでしたね(笑)。

しかし一つだけ同じものがあった。それは、大体大野球部で培った「自主性」を重んじる空気感。日本の野球よりも選手個々に任されたエリアが大きく、その練習を大学時代にしてきた自分にとっては大きなアドバンテージでした。日本でも、アメリカでも、自主的にテーマを持って行う練習が、自分の中では一番身になったと感じています。

練習を通して自分を見つめることの大切さ

6年間アメリカでプレーをしましたが、2017年シーズンからは以前より高く評価してくれていた北海道日本ハムファイターズに入団することに決めました。正直アメリカでメジャーに挑戦したい気持ちはありました。この地に骨を埋めてもいいかなとまで考えていたので(笑)。
しかし自分が生まれ育った日本の球団から、再び声をかけてもらったことが何より嬉しかった。球団の熱意も感じました。たくさんの人の恩に報いるためにも、1試合でも多くチームの勝利に貢献したいというのが今の気持ちです。自分の成績云々よりも、若い選手が多いチームなので、自分が持っている技術や経験をチーム全体の向上ために活かせたらいいなと感じています。

私はこれから、また新たなステージでの野球人生に挑戦します。これからプロのアスリートとして挑戦しようと考えている後輩たちに負けないよう、もう一度頑張らなければならないですね。
私から後輩に伝えたいのは、一日一日を大切に練習に励むことの大切さ。ただ単に練習をするだけではなく、毎日何かしらの意識を持って内容の濃い練習をやってもらいたいということです。そうすることで結果にも繋がってきますし、競技のみならず社会に出てからもさまざまな場面で役立つと思います。考える力がなければ、自分に何が必要か、どうすればレベルアップすることができるかは見えてきません。練習を通じた自分との対話の中でそれを見つけることができる人間になることが、スポーツの一つの意義だと思います。

私もDASH認定アスリートとしての誇りを持って、二度目の日本プロ野球界挑戦で結果を出していきたいと思います。母校と一緒に競技力向上に取り組むことができるのは励みになりますし、そんな中で自分ができる助言は積極的にしていきたい。大阪体育大学には、スポーツに真剣に取り組める環境が整っています。そのさらなる向上のために自分が役に立つのであれば、協力したい気持ちでいっぱいです。

村田透選手のプロフィールはこちら