2016年8月4日アスリートを学習面からサポート
生きる力になる教養を身につける手助けをしたい


長尾佳代子  教授

工藤 俊郎  教授


長尾佳代子  教授


工藤 俊郎  教授

強いアスリートになるためは、人間的な成長も欠かすことができません。
そのためDASHではアスリートサポートの一環として、学習支援も行っています。
その中心的な役割を担う工藤俊郎教授と長尾佳代子教授に、
体育大学として重視すべき学習支援について語ってもらいました。

ー工藤先生と長尾先生は大阪体育大学で、どういったことを
専門に研究と指導をしているのですか?

工藤:私は教養教育センターのセンター長、学習支援室長です。専門は心理学ですが、日本語や英語など学生の基礎学力向上あるいは教養教育のための指導ならなんでもやってます。

長尾:私は教養教育センターの教授です。学習支援室には以前室長として関わっていたことがあります。専門分野は仏教文学、仏教経典の研究ですが、本学では一般教育科目の宗教学と文学、それから日本語技法という、おもに作文の授業を行っています。

ー他の大学にも同様の組織はあると思いますが、
大阪体育大学ならではの雰囲気や支援体制はありますか?

長尾:私たちはよく他の学校の先生に羨ましがられます。大体大の学生は真面目で努力をすることを厭わないから。「こんなことをやって何になるんですか?」などと言わずに、とりあえずやってみようという気持ちがあります。他の学校では学習意欲を沸かせるためにいろいろな工夫をしているようですが、本学の学生は「自分にとって必要だ、自分がやらなくっちゃ」と本人が一度納得すると、こちらが感心するくらいガッツがある。

工藤:普通だと基礎的なところをあまり今まで学んでこなかったら「俺には無理だ」と思うかもしれないけれど、本学の学生は「俺はやっていなかっただけだ」と考えて、やるんですよ。はじめは見ていて「そんなに難しいことができるのか」というような学生もいますが、いつの間にかやってしまう。

長尾:学習支援室で何回か学生に「あなたのやっているそれ、難しすぎるからこっちからやりなさい」と、問題集や参考書を取り替えたことがあります。私から見れば到達目標までに果てしない行程があるのですが、それを物ともせずに力任せに行こうとする(笑)。でも「急がばまわれ」といって、基礎からちゃんと積み上げてやっていくんだよと指導をすれば、素直に従ってくれます。だから勉強するにも筋が良いというか、それほど手を焼くことはありません。

ーDASHがスタートしたことで、
学習支援のあり方や方法は変わっていくのでしょうか?

工藤:基本的には今までと同じですが、変わるとすれば、組織的にサポートをするところですかね。

長尾:そうですね。ただアスリートを個人的にフォローはしているものの、出されている課題というのはアスリートだからとかトップアスリートだからとかといって特別扱いをすることはない。それも本学の特徴です。大学生として要求されることは、トップアスリートにも要求します。ただし、例えば合宿などで休みが多くなってしまうという場合に、課題のフォローをするというようなサポートはしていくと思います。

工藤:そういう意味で、今までの学生全体に対しするサポートは維持しながらも、DASH選抜の学生に対して少し手厚くサポートすることはあるかもしれません。

長尾:本学の場合はトップアスリートでも他の学生と対等な同級生なんです。トップアスリートと自分たちが一緒に大学生活を送っているっていうことを他の学生も誇りに思える状態、お互いに敬意を払うことが必要だと思うので、そのためにもDASHのアスリートには入ってきた段階から特別に支援をする。その分、他の学生の手本となるような行いを期待したいし、周りの学生には、自分たちの仲間という意識でやってほしい。

ー先生がDASHに期待していることはどんなことですか?

工藤:DASHは単に強い選手を育成して大学の名を売ることが目的ではなくて、その後も社会で活躍できる人材を育てるところに意義があるし、私自身共鳴しているところです。

長尾:そこが体育大学でやることと、体育大学ではない普通の総合大学でやることとの差になってきますよね。

工藤:人材育成にはいろいろなことがありますが、基本的な知識や教養を身につけているということも、競技者としての現役を退き、社会で仕事をしていくときに大切なことです。世の中はどんどん変化していますので、常に知識を更新して学習していかないといけない。学び続ける力、それが教養です。知識を更新する能力こそが教養なのです。そういう教養を身につけたスポーツ人材を育成することこそ、大阪体育大学がやるべきことだと思います。

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