2016年8月4日自分を律し、自分で考え行動する姿勢
DASHで加速する、アスリートが目指す本質

競泳
川島 康弘  准教授

競泳
川島 康弘  准教授

DASH選抜アスリートの大西迪瑠選手と二人三脚で、日本水泳界でのさらなる活躍を目指す川島康弘監督。
「水泳のトレーニングは人間形成に他ならない」と語る川島監督は、
DASHのスタートによって変わるサポート体制や将来の理想形をどのように見ているのか、話を聞きました。

水泳を通じた、人間形成トレーニング

母校・大体大に31歳のときに戻り、以来教員として、水泳部のコーチとして学生の指導に当たっています。水泳のトレーニングを中心に、トレーニングを行うと体にどのような変化が現れて、記録がどのくらい向上していくかという「体力トレーニング論」を研究・指導しています。

しかしそのような技術的な指導ももちろんそうなのですが、私が水泳のトレーニングを通じて選手にしてあげたいことは、社会で通用するための人間育成です。水泳というのは他の競技と少し違い、中学・高校では部活ではなく、おもにスイミングクラブで練習をしている子たちが多い。すると例えばコーチや先輩を敬う気持ちが希薄だったり、コーチに頼りっきりでわがままに育ってしまう子も少なくないわけです。クラブで1から10までキッチリと教えてくれる分、まず自分で考えて行動しなくてはというように育ってきていない。人間として成長しきれていない部分があります。

練習で創意工夫をする姿勢がないと、大学生はなかなか伸びない。自分を律して、自分でやるという姿勢をつくることが大切です。それは水泳だけの話ではなく、大学を卒業するとほとんどの学生が社会に出て行くわけですから、そこで通用する人間になるためにも必要なこと。水泳のトレーンングを通じて、与えられたメニューを自分でどう解釈し、どのように発展的に取り組むかを考えさせる方法を学生には教えていきたいと思っています。

DASHにより変化するアスリートサポート環境

DASHについてはまだ要望のすべてが実現している段階ではないのですが、こういうサポートをしてもらうという青写真が描かれて、それが本格的に動き出すという実感はあります。また私が指導する大西が選抜アスリートに選ばれたことで、さまざまな部分で実際に恩恵を受けることになると感じています。

また一人暮らしや下宿をしている選手などは、食事面でのサポートが得られることで非常に助かる部分が大きいですし、学習面でのサポートについても遠征でどうしても授業が疎かになる選手にとっては心強い。強い選手ほど遠征が多くなりますから、それをカバーするためのサポートはとても重要です。一般教養の先生も含めて、本学の先生方は非常に手厚く、いろいろな形で自分の時間を使って補習をしてくれていますので非常に助かると思いますね。

DASHアスリートとともに描く将来図

大西はまだ2年生ですから、他のDASH選抜アスリートと比較してもまだまだこれからの選手です。いずれは日本選手権の決勝に残るような選手になってもらいたいと思っていますが、まずは今年のインカレ決勝の舞台を目指し、指導をしていきたいと考えています。
そのためにも、DASHが本格的に始まったこともあるので、彼女にはどんどん外の世界で修行させて経験を積ませたい。

彼女が大学に入学してからこれまで、まだオフシーズンに負荷をかけて練習するようなことをしていません。このオフシーズンにはもう一度ステップアップできるトレーニング方法を計画して、来年春からのシーズンにつなげていきたいと思っています。

DASHがまず目指すのは、私が今大西にしているように、国際的に活躍できるアスリートを育てるということがメインになるでしょう。しかしその過程や結果の積み重ねにより、本学の学生全体にとって魅力的な教育システムが構築されるという大きな成果が得られると思います。またそれが社会に認められることで、日本のスポーツ・体育界の発展に貢献できる流れが作られてくるに違いありません。一人の優秀なアスリートを育てるという取り組み以上の可能性を感じながら、私自身指導者の一人としてDASHというプロジェクトに携わっていきたいと考えています。

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